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マンスリーレポート[7月度]

★マンスリーレポート(7月度)★
 

最後は守護神の岩崎優がクールに締めた。

前半戦ラストゲームとなった7月24日のベイスターズ戦。
大山悠輔の犠飛で先制すると、4投手のリレーで逃げ切った。
ただの1勝ではない。最大16あった借金をついに完済して
94試合目にして今季初めて勝率5割に復帰。

開幕9連敗を喫するなど地獄のような日々を過ごしてきた
チームは、見事に息を吹き返したのだ。

ベイスターズとの3連戦をスイープしなければ前半戦での
5割復帰は叶わなかったが、ナインが結束して3連勝した。

 〝地獄の春〟から懸命にタクトを振ってきた矢野燿大監督の言葉も力強い。
「3月、4月から考えたらここまで来られるというのはね、簡単に想像できる
わけではなかったですし。前半戦の絶対取りたいっていう勝負所でこうやって
結果として残せたのはチームとしても更なる自信にしていると思う。
苦しい時から諦めずにみんなで戦った結果がここに出たんで。
後半戦につながる3連戦にできたと思う」。

 立役者は1人ではない。佐藤輝明、大山悠輔の和製大砲の奮闘。近本光司、
中野拓夢のチャンスメーカーのフル回転も見逃せない。

そして、開幕戦で7点差をひっくり返され、いきなり崩壊したリリーフ陣のV字回復。
今や救援防御率はリーグ断トツトップで、球界屈指の安定感を誇る面々となった。

中でも湯浅京己、浜地真澄の若手の速球派が台頭。失敗も経験しながらたくましく成長を遂げ、
今や岩崎とともに2人で勝利の方程式を担うまでになった。浜地は言う。「自分で負けた試合は
返ってこないので。それをどうプラスにつなげるか。そういう思いで1試合、1試合抑えていきたい」。
これは開幕当初は低迷したチームにも通ずる話だ。

 そして、戦いはまだ終わっていない。

前半戦だけで11勝を挙げて投手陣をけん引した青柳晃洋は「僕たちは優勝を目指してるんで。
まだまだ上がっていかないといけないと思っている」と宣言。

首位を独走するスワローズとは前半戦を終えた時点で11ゲームもの差があるが、諦めない。
指揮官も気持ちは一緒だ。「後半、ドラマを起こす舞台は整ったと思うので。(ファンの)
みなさんがドラマを信じてくれて、僕たちがドラマを起こすんだという気持ちをさらに高めた
後半戦にしていかないといけない。是非、ドラマを起こしたい」。

2022年のペナントレースの結末はまだ決まっていない。
球史に残る大逆転劇の筋書を自分たちで作っていく。

▲後半戦、ドラマを見せると意気込む矢野監督(写真:ニッカンスポーツ)